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スリー・シャンパーニュ・スターズ 02
06.12.8 up
ご存じですか? 甘口シャンパーニュの素敵な世界
*002 木村佳代 @麻布十番の達人
『tiQuoi(チクワ)』オーナー。シャンパーニュへの情熱は燃え続け、ついにフツーのお仕事を棒に振って(?)2006年に同店をオープン。スタイリッシュ&リラックスの絶妙な空間に佳代さんの笑顔が華を添える。
お酒の苦手な方でも、逆にお酒が大好きな方でも魅力ある存在である甘口のお酒。デザートワインや、アフターディナーにぴったりのまったりしたカクテルに、ほんのり甘い食前酒などなど。甘口のお酒はたくさんありますが、もちろんシャンパーニュにも甘口があります。今回は麻布十番の達人・木村佳代さんに甘口泡の楽しさをおしゃべりいただきます!
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プレリュードとフィナーレ 甘口を自然に求めてしまう夜もある
「寒いところから暖かいシャンパンバーに入ってきて、ちょっとホッとする。するとなんだか、はじめに甘口を飲みたくなる。軽めのセック(※)、『ポメリー ドライエリクシール(POMMERY Dry Elixir)』とかいいかもしれませんね。そう、冬は、甘口シャンパーニュが恋しくなる季節かも」
仕事が終わって、さあ飲もう! の一杯。そして食事の前の一杯…となれば出番はキリッとしたお酒。シャンパーニュで言えば辛口で、というイメージもありますが、佳代さんが言うように、ほんのり甘いシャンパーニュを求めるのは自然なことなのかもしれません。また、デザートワインなどのように1日の締めに使うのにもピッタリ、と佳代さん。
「シャンパーニュって基本、酸っぱい飲み物ですよね。酸味がある。だから良く飲む人ほど甘いものが恋しくなります。それからプレステージュとかとても良いシャンパーニュをたくさん飲んだ後にも欲しくなりますね。ブリュット(※)をずーっと飲んでいてだんだん感じられなくなってしまった香りや風味が、甘口を飲むとわかるんです。横に香りがふわーっと広がっていくといいますか。うん、飲む人ほど甘いお酒って好きかも(笑)」
早い時間と飲み疲れの遅い時間。甘口で始まり甘口で終わる。そんな夜も素敵です。
こちら佳代さんおススメの甘口シャンパーニュ『フィリポナ シュプリム・レゼルヴ・セック・ミレジメ 95(PHILIPPONAT Sublime Reserve Sec Millesime 95)』。フィリポナは伝統的な製法を長く守り続けている名門メゾン。『tiQuoi』のリストにも有り(在庫切れの場合もあるのでお店で確認を)。
スイーツを合わせて楽しむ、「そのもの」を味わう
この日用意したのはシャンパーニュ・トリュフ(ショコラ)。
いろいろなスイーツとの組み合わせを試してみては?
甘口シャンパーニュの世界は、スイーツとのマリアージュでさらに広がります。「シャンパーニュ・マカロン」や、「シャンパーニュ・トリュフ(ショコラ)」など、シャンパーニュの風味を生かしたスイーツがあるぐらい、もともと相性のよい関係。ブリュット(※)でもあうぐらいですから、セックやドゥミ・セック(※)ならなおさら甘美な世界が。
「シャンパーニュとマカロンの相性の良さは、もうおなじみになっているみたいですね。先日シャンパーニュ好きで集まって1泊2日の小旅行をしたのですけれども、マカロンが山のように集まってしまって(笑)。私のお店でもセックとフルーツのコンポートをあわせてお出ししたりします。イチゴやリンゴはとてもあいますね」
メレンゲ系(こちらも泡か!)のスイーツであるマカロンやダコワーズ(アーモンド風味のメレンゲを焼いた生地に、プラリネ風のクリームをサンドしたお菓子)は相性抜群。フワッ、サクッの触感も楽しい感じ。その他にもフルーツタルトなど、取り合わせはいろいろ。そもそも前述のドサージュの段階で加えるのはリキュール。甘口シャンパーニュとフルーツの取り合わせは、上品で華やかなカクテルみたいなものかも。
そんな取り合わせの妙を楽しみながらのひと時も、甘口シャンパーニュだけを楽しむひと時も、どちらも素敵な時間。
SH
麻布十番の達人からシュワリスタへ一言
シャンパーニュの味の違いって、飲みなれていない方はもしかしたらわかりにくいかもしれません。畑の違いとか、ぶどうの配合比率(セパージュ)だとか。
でも辛口か甘口かならわかりやすいですよね。一度にいろいろなモノを飲むときに、ちょっと甘口をまぜてみたら、きっとシャンパーニュが楽しく感じられるんじゃないかなあ、って思うんです。
シャンパーニュ 甘←→辛の6段階
シャンパーニュは、製造過程の最後にリキュールなどを加えて甘みを調整しますが、このときに残る糖分の量で甘辛のカテゴリーが決まります。多くのシャンパーニュはブリュットで、エクストラ・セックはあまり日本ではみかけません。
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