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shwaReview Autumn 2006 シュワレビュー2006 晩秋の5本 ライト×ディープシュワリスタ、浸る、語る
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Review4 どことなくする繊細な春の香り。これをラインアップした理由は…?
雪月 : さっき3のルノーブルは香りの印象が弱かったですけれど、これルノーブルよりもさらに香りが繊細ですね。
前田 : うーん、秋なんですけど、春みたいな香りです。飲んでみると…結構、甘みがありますね。
雪月 : 本当だ! それと桜の塩漬けの香りがします。(編集スタッフを見て)秋って感じしないんですけど(笑)。桜もちを思い出しますよー。
編集 : いやいや、僕もね、桜の花びらが散っている伊豆の温泉のイメージでした(笑)。
前田 : 私もパッと感じたのは春の新緑。若いハツラツとした感じの香りを感じたので。味としては果実がきれいに出ています。バランスが非常にいいです。酸味はあんまりなく少し甘味を感じます。香りは春っぽいけど、でも飲むと意外とどっしりしていますねえ。
雪月 : 本当、何か腰を据えてって感じです。
編集 : さっきの続きで言うと、露天風呂つきの旅館で、そこで彼女と飲みながらっていう…
前田 : ありですね(笑)。
雪月 : 秋の味覚なら、かぼちゃのクリームパスタなんかどうですか? ちょうどハロウィンの時期ですし。パンプキンパイとかもいいかもしれない。ちょっとシナモンが効いているパンプキンパイとか。
Answer POMMERY Falltime ポメリー フォールタイム
編集 : 名前そのままポメリーのフォールタイムです。
前田 : フォールタイムってブラン・ド・ブランなんですよね。シャルドネ100%。ポメリーって季節ごとにスタイルとして提案するっていうプロモーションをやっていて、サマータイム、ウィンタータイム、スプリングタイムがある。その中で、フォールタイムとサマータイムが両方ブラン・ド・ブランなんです。
もちろんシャルドネ100といっても単一畑のシャルドネを混ぜている訳じゃなくて、ポメリーのような大手メゾンだと相当多くの村からシャルドネを集めてきているでしょうね。公開はしていないだろうけど。でも、なぜフォールタイムって名付けているかっていったら…それは分からないです(笑)。
1998年に始まった季節限定シリーズの第4弾。シャルドネを100%使用。
参考実売価格 6,800円
Review5 お好きなのは夜の女性or昼の女性? いえ、シャンパーニュの話ですが。
雪月 : カサブランカとか…白いお花の香りがします。多分これって夜の女性のイメージです(笑)。香りが。ちょっとセクシーで。
編集 : 僕は逆を感じたんですよ。
雪月 : 昼間の女性ですか?(笑)
前田 : うん、どちらかというと活発な。お昼の花っていうとあれですけど、すずらんとか?
雪月 : かわいいいですね。でもすずらんって実際は凄い毒があるんですよね〜。
前田 : そうなの?
雪月 : 猛毒なんですって!
前田 : クラブとかのお祝いで胡蝶蘭並ぶじゃないですか。あの感じが…。
雪月 : そうです、そうです、私もそれ思いました。それで夜の女性のイメージ。
前田 : あぁ…そうか。でも美しい爽やかさを感じるんだけどなあ。
雪月 : 女性は美しいもんだと思っているからですよ。きっと女性の価値観がここに出ちゃってるんですよ(笑)。
前田 : (苦笑)味わいはね、凄い柑橘系が強いよ。この中では一番酸味がしっかりしているシャンパーニュ。
雪月 : 三陸のカキかなんか合いそうですね!
前田 : ああ、このぐらいの酸味があるとシャブリ的な使い方ができるんじゃないかなっていう感じがしますね。
雪月 : ケチャップやサルサソースで食べてもいいかも。ちょっと複雑にしたい感じです、お食事のほうを。
Answer GOSSET Brut Excellence ゴッセ ブリュット・エクセレンス
編集 : 最後はメジャーどころでゴッセのブリュット・エクセレンスでした。
前田 : ゴッセですか。なるほど、上品な酸味がしっかりしたシャンパーニュですね。
雪月 : ちなみにどんなメゾンなんですか?
前田 : 1584年創業、シャンパーニュ最古のメゾンの一つと呼ばれています。設備の近代化が進む中にあって、ルミアージュ(動瓶)や瓶詰め、ラベル貼りなども人の手で作業している、昔ながらの伝統を守っている造り手です。
雪月 : なるほど。
編集 : それでは最後にまとめをお願いします。
ゴッセの王道とも言うべき味わいを堪能できる。シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ。
参考実売価格 4,600円
シュワレビューを終えて…
フォールタイム・マジック? 名前と印象が違うのも面白い
前田 : 銘柄を当てる目的のクイズのブラインドではなくて、隠しておいて何に合うか、どういう印象かってなったら多分ブラインドの方がいいと思うんですよ。
雪月 : そうそう、3のルノーブルのシャンパーニュ。ピクニックな感じでなんて楽しかった。
前田 : 出るね、ブラインドの方がね。エチケット見ちゃうと何かもう…逆にその洗脳が…。
雪月 : 純粋にそのワインと対峙できますよね。
前田 : いい例が4のポメリー、フォールタイム。
雪月 : そうですよ、桜の香りがしたんですもの。
前田 : 日本の秋とシャンパーニュの秋は違うっていう解釈もできますよね。日本の秋は=コクみたいな。でも当地は気候が乾いていて、過ごしやすいのが秋だって言うならば秋でしょうね。
前田 : いずれにしてもブラインドしたから非常に面白かったんですね。だってこれを春って表現するのはブラインドにしてないとちょっと出てこなかったかもしれないですよね。
雪月 : 一生懸命これを秋とイメージづけるところですよね。秋の味覚って言われて結構悩みましたものね、これ。
編集 : 5のゴッセなんてのもブラインドだと新鮮ですね。銀座のクラブの胡蝶蘭に猛毒すずらん(笑)。
前田 : やっぱ第1印象を信じる。
雪月 : じゃあシャンパーニュも女性と一緒ですね。第1印象が大切。その人の年齢とか職業とか何も知らない状態で顔を見て話をしてっていう状態で(微笑)。
前田 : あぁ…なるほど。でもその場合なら私は情報をすぐに知りたいな(笑)。
SH
一番晩秋に飲みたいのは?
前田リコメンド
1 LAMIABLE Brut Cuvee d'Antan“Pur Petit Meslier”2002
あえて1のラミアブル。これはやっぱりプティ・メリエっていう品種の面白さ。秋の夜長って言うじゃないですか。そういう時にこういう…シャンパーニュは3種類だけじゃないんだよっていう薀蓄を語りながらゆっくり飲むのに面白いシャンパーニュかな。
雪月リコメンド
2 TARLANT“La Vigne d'Or”Blanc de Meuniers Extra Brut 1999
私は2のタルラン。やっぱりきのこたっぷりのすき焼きが食べたーい(笑)。身体も心もあったまる、美味しいお肉で幸せに。香りマツタケ味シメジ。その両方入っていると最高ですね♪
シュワリスタ・ラウンジでは今後もレビュー記事を掲載します。
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