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Meets the New Style of PRESTIGE 歴史が生む冒険、冒険が創る歴史 モエ・エ・シャンドンの新たなる輝き 『グラン ヴィンテージ 2000』の世界
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Tasting

伝統への心地よい挑戦状? 気品と悪戯心が愛し合う素晴らしき世界

『グラン ヴィンテージ 2000』『グラン ヴィンテージ ロゼ 2000』は、プレスティージュ・シャンパーニュ。しかし、こう一言で表現するには、どうにも一筋縄ではいかない。

最年少醸造最高責任者ブノワ・ゴエズ氏が生み出すこのシャンパーニュは、伝統に根ざした1本芯の通った世界を守りつつ、そこに独自の個性をこれでもかと反映させた非常にユニークな存在なのです。

今回は、迎賓館『トリアノン』にて行われた、シャンドン家の血筋を引くスタニスラス・ヴィニエール氏とのテイスティングで、その世界を紐解いていきます。

シャンパーニュの世界で話題を振りまく最年少醸造最高責任者ブノワ・ゴエズ氏。果たして彼が思い描くヴィジョンとは?

最年少醸造最高責任者の個性を具現化 だからユニーク、だからFabulous

「ブリュット アンペリアルは、東京でも、ここエペルネでも、毎年同じものが飲めることが重要。しかし『グラン ヴィンテージ』は、ブノワ・ゴエズの個性を反映したシャンパーニュです」というヴィニエール氏。ゴエズ氏というひとつの才と感を信任し「醸造最高責任者の個人的なヴィジョンの表現」という、チャレンジを選択。ロジカルというよりもむしろゴエズ氏のエモーション、五感からの発想。

例えば2000年の気候は「ジェットコースター」に例えられるような変動の激しいものでした。その中で生まれた素晴らしい葡萄たちを前にして『グラン ヴィンテージ 2000』を造るべし、とのインスピレーションを受けたのでしょう。アーティストが後世に残る作品を創作する瞬間と同様の神々しい啓示があった…そんな思いでこのシャンパーニュと向き合うのも面白いものです。

Tasting Note

MOËT & CHANDON Grand Vintage 2000 モエ・エ・シャンドン グラン ヴィンテージ 2000

次々と表情が変わる面白さ 無垢な子どもの笑顔と大人の落ち着きと

モエ・エ・シャンドンの持つ気品が骨格にあるものの、快活で茶目っ気のあるスパイスやアロマが次々に飛び出してくる面白さ。気品や重厚さと、快活さが消しあうのではなく、それぞれを面白い存在として高めあっているかのよう。

カラーはしっかりした麦わら。まず、トースト、スモーキーなアロマが上がってくる。ヘビーな印象を持った瞬間に、いろいろな角度から、エキゾチックなフルーツがやってきて、続いてミントやグリーン系のベジタブルなども。口にすると、なんともフレッシュなシャルドネ。時間の経過とともにゆっくりと熟成感を伴った落ち着きが。

グラン ヴィンテージ 2000の世界観や特徴についてレクチャーいただいたスタニスラス・ヴィニエール氏。

ヴィニエール氏が「第一印象は子どものような、しかしどんどん変わっていきます」というように、溶け合う複雑味というよりも、次々と世界が変わっていく複雑な構造か。一言、面白い! 通常のプレスティージュに求められる熟成・複雑さとはかなり違う、まさに新しいスタイルのプレスティージュを感じた。この喜びを、『ブリュット アンペリアル』との僅かな価格差で味わえるということも、かなり重要なポイント。

シャルドネ: 50%
ピノ・ノワール: 34%
ピノ・ムニエ: 16%z

シャルドネ: 39%
ピノ・ノワール: 41%
ピノ・ムニエ: 20%

MOËT & CHANDON Grand Vintage Rosé 2000 モエ・エ・シャンドン グラン ヴィンテージ ロゼ 2000

可憐でロマンティックな恋がいつしか刺激的な関係に変わっていく

ヴィニエール氏曰く「女性にアムール(愛)を感じていただける」というように、ロマンティックなテイストの中に刺激的な果実味がじわじわと迫ってくる感覚。甘い愛ではなく、むしろ刺激的な思いを目覚めさせてくれるようなシャンパーニュ。

最初はレッドフルーツの酸味と果実味、ピノ・ノワールの力強さを感じながらもさらりときれいなミネラル。十分なタンニンでも、後味はふわっと。ヨード的な海の爽やかさも。

ドサージュは低めながら、徐々に煮詰めたブラックベリーを思い出させる甘みと深い果実味、それでもなお失われていないシャルドネの瑞々しさ。そこから濃いヴァニラ、いやムスク、バラのエッセンスにも通じる官能的な表情が現れてくる。そう、可憐な表情と胸の奥の奥から頭をもたげる刺激。ユニークな複雑性に、酔える。

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