シャンパーニュを楽しむWEBマガジン [シュワリスタ・ラウンジ]

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REPORT

ヴィニュロンとメゾンのスクラムで
シャンパーニュを守り、広げる

12月2日、シャンパーニュ地方ワイン生産同業委員会の共同会長の2人、SGV・ヴィニュロン組合代表Maxime TOUBART氏と、UMC・メゾン組合代表David CHATILLON氏、そして委員会事務局長Charles GOEMAERE氏の3氏の記者会見が行われた。
同委員会は、ヴィニュロン(ぶどう栽培家、醸造家)とメゾンとの双方の利益のバランスを図る機関でもある。以前、その両サイドのトップが同時に来日し、ともに所信や現状を表明、報告されるということはなかなかなかったように思うが、ここ数年の環境下で直接の交流が計りづらかった状況からの復活を感じさせる機会だった。

3氏はシャンパーニュ委員会日本事務局の笹本由香理さんとともにマーケット調査のために京都から東京まで5日間滞在。シャンパーニュ騎士団叙勲式をはじめシャンパーニュ関係者の来日が続いた1週間だったが、3氏は各所で日本におけるシャンパーニュの状況を好意的に受け止めてくれたようだ。

この日は、ヴィニュロン、メゾン、委員会の3者の関係についての改めての紹介、その3者で取り組んでいく重要な課題としての環境、サスティナブルに関しての現況と20年計画などの施策、さらに2022年の収穫状況、また輸出量・金額についての伸び、といった話があった。温暖化、渇水、気候変動などさまざまな課題を抱えながらも2022年に関して収穫は質量ともに良年といってよい年となったそうだ。とはいえ、この状況がポジティブに続いていくと楽観的は構えていられないのも事実。大手メゾンについてはこうした良年のぶどうをリザーブワインにストックしていくという体力もあるし、ノンヴィンテージとしての魅力を高めることはできても、小規模生産者や栽培業者に関しては継続、安定的な栽培をどう続けていくのかは大きな課題だ。

こうした課題に対して、シャンパーニュ地方ワイン生産同業委員会が、大手の利益を代表するのではなく、生産者、メゾンの両者があってこそという体制を敷いているのは心強い。シュワリスタ・ラウンジは立ち上げ初期段階、現地でシャンパーニュ地方ワイン生産同業委員会の本部を訪ね、教育的テイスティングの他、活動、その意義についても取材をしたが、世界的にシャンパーニュのきらめきを守り、広げる、そのためには規模の大小、担う役割は関係なく、シャンパーニュにかかわる人々すべての英知と尽力が必要であること。どこか突出したブランドがリードするものではない。そこがシャンパーニュの魅力で、それだけにヴィニュロンとメゾンのスクラムは、安定的に組まれなければいけないということを感じた。各論というより、今回の来日で見せてくれたのは、その良好なスクラムが組まれているということだった。

日本事務局笹本さんと3氏はおおむね同世代ということもあって今回のツアーでは大いに意気投合されたようだ。日本のシャンパーニュファンの存在が、彼らにとってのなにかの力になればとも思う。精神性、食文化、楽しみ方など、日本はシャンパーニュにとって密接で、シンパシーとリスペクトでつながる稀有なマーケットであるはずだから、3氏にとっても、日本はシャンパーニュにとっても良き理解者で、新たなアイデアを生む存在であると感じていただければ何よりだ。今後、3氏の活動に、また再来日にも期待したい。

Text: daiji iwase

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