シャンパーニュを楽しむWEBマガジン [シュワリスタ・ラウンジ]

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SPECIAL

シュワリスタが選ぶ
シュワリスタ・アワード2010
10年のシーンを飾った珠玉のシャンパーニュたち

2010年も様々なシャンパーニュが、私たちの幸せを彩ってくれました。その日々を思い浮かべながら泡たちに感謝をこめて…。2009年に続いて今年も、私たちにいろいろなことを教えてくれた泡たちを表彰させていただきます。

「シュワリスタ・アワード」とは

10年を輝かせ、考えさせてくれたシャンパーニュに
“シュワリスタが感謝の気持ちを贈る賞”です

award2010_0109年、シュワリスタ・ラウンジ3周年を迎えたことを期に始まったシュワリスタ・アワード。これからますますシャンパーニュの素晴らしさを広げていくため に、その年に「シュワリスタ(シャンパーニュ・ラヴァー)の間で話題になった」、「その年の象徴的な存在である」、「今後のトレンドになりうる」、「なに よりもシュワリスタたちを興奮させてくれた」シャンパーニュを表彰していく、という趣旨で、今年も行います。
09年同様、テイスティング会による、品質や味の分析といったものはプロのソムリエにお任せして、こちらはあくまでもシュワリスタ流に、いろいろな角度から2010年らしい表彰シャンパーニュを決定します。

第2回シュワリスタ・アワードに輝いたシャンパーニュ、5本をご紹介します。

アワード選定方法
シュワリスタ・ラウンジ執筆陣、編集部、シュワリスタ・ラウンジにご協力いただいている都内シャンパン・バー オーナー、シャンパーニュについて執筆・啓蒙されている文筆家、クリエイター10数名が、それぞれが印象に残ったシャンパーニュを持ち寄り、シュワリス タ・ラウンジ閲覧者アンケートを参考にして、シュワリスタ・ラウンジ編集スタッフによる最終審査会を行い決定しました。

受賞シャンパーニュ

NICOLAS FEUILLATTE Blanc de Blancs 2002
ニコラ・フィアット ブラン・ド・ブラン 2002

グレートヴィンテージ続々リリースの02
シャルドネの凄みを、さらりと味わうという贅沢

シュワリスタ・ラウンジ9月特集でも紹介 した、軽やかな1本。実は…ということで裏話。撮影の日、どの順番でシャンパーニュを開けるか? という際に「やはり軽やかということでは、ニコラ・フィアットかつブラン・ド・ブランという組み合わせは最適だろう、しかも値段も張らない」…ということで最初の乾杯の1杯という設定にしました。しかし、スタッフ、参加してくれたモデルなど一同愕然。フレッシュ、優しい、でもなんだろう、このブラン・ド・ブランの豊かさは!?(しかもやっぱりリーズナブル)。そう、2002は間違いなくグレート・ヴィンテージ。グランダネ、ドン ペリニヨン、モエ・エ・シャンドン グラン・ヴィンテージ…など大手メゾンこぞって02は晴れ舞台。これからも続々と「02」はメゾンのプライドをかけて登場してくるでしょう。おそらく2000年からの10年ディケードの中でも02は最高の年のひとつ。その中で軽やかに、お値打ちプライスで、その神髄を堪能できるこちらは、やはり賞賛に値します。これからシャンパーニュの扉を開きたい、そんな女子会にも是非。

PERRIER JOUËT Belle Epoque Brut Rosé 2002
ペリエ・ジュエ ベル・エポック ロゼ 2002 

欲望と可憐と静粛のトリロジー
バラ色のアネモネは五感を研ぎ澄ませて蕩かせる

「世界一高価で華やかな野イチゴ」。。02というグレート・ヴィンテージを大いに感じさせながら、むしろこのロゼが教えてくれるのは普遍的なシャンパーニュの魅力。それは「恋に落ちるのは簡単。シャンパーニュがあればいい」ということ。女性から絶大な支持を集めるベル・エポック。最高醸造責任者のエルヴェ・デシャン氏に「では男性が楽しむとすれば?」と聞くと帰ってきた答えは、粋。「ベル・エポックを女性にサーヴしてください。女性は幸せな微笑みに満ちるでしょう。その微笑みを眺めるのが最高の楽しみ方でしょう」。その微笑みは、ベル・エポックの可憐であり高貴でたおやかな微笑み。しかし、このロゼはそこに、ある意味凶悪ともいえる本能を熱くさせる「なにか」があります。媚薬というにはあまりにも可憐。野生というにはあまりにも繊細。男と女の間に魔法の時間を生むシャンパーニュの代表格として表彰を。

PAUL BERTHELOT Cuvée Reserve
ポール・ベルトロー キュヴェ・レゼルヴ

シャンパーニュ地方にはまだ沢山の発見がある
遅れてきた王道、歓喜の登場

シャンパーニュ業界のいろいろについて、愛好家が知らないことはたくさんあるし、むしろ知りたくもないこともいろいろある。いろいろな問題があって、でも、そこから私たち愛好家には新しい幸せがもたらされることもある。日本では2010年から本格的な展開が始まったポール・ベルトローも、もしかしたらそんな恩恵のひとつなのかもしれません。12月に行われたシュワナイト2010にオン・リスト。すると会場のあちらこちらから驚きの声。ディープ・シュワリスタをして「これどこ? なにこのおいしさ」「今まで本格的に流通していなかった? うそでしょ? 王道じゃない! 」という声が続々。そう、酸味と風味とドサージュのバランス、まさかの王道シャンパーニュがまだ隠れていたという喜び。まだまだシャンパーニュ地方には発見がある。そう思わせてくれた「新星」はすでにディジーで5代の歴史を歩む老舗です。

NATALIE FALMET Brut Natule
ナタリー・ファルメ ブリュット・ナチュール

オーヴという新たなる巡礼地に咲く一輪の花
ツンデレなオートクチュール・シャンパーニュに微笑

なんという凛とした、それでいて体に染み渡る感覚。これぞブリュット・ナチュールの世界。2010年11月、伊勢丹新宿店で開催されたシャンパーニュの祭典「ノエル・ア・ラ・モード」に来場したナタリーさんの自身の言葉によればその理由は至ってシンプル。「だって、せっかくいいブドウなんですもの。そのままの姿でテロワールを表現したかったんです」。ワイン分析のラボを経営し、2000年に実家であるこのメゾンを引き継ぐまでに、75というRMのコンサルティングを請け負ってきた実は凄腕、かつ学究肌でもあるナタリーさんが、わが故郷のブドウの素晴らしさ、シャンパーニュの息吹を表現した作品。コート・ド・ラバール地区、森に囲まれたルーブル・レ・ヴィーニュ村という我々からすれば神秘の場所の小さな畑から、新たな喜びが登場しました。

DOM PÉRIGNON 2002 Andy Warhol Color Label
ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2002 アンディ・ウォーホル カラーラベル

伝統なんてぶっ壊してやれ!から生まれる伝統
喝采!やっぱり『ドンぺリ』はこうでなくちゃ!

「さすがドン・ペリ」。この一言に尽きるかもしれません。シャンパーニュ地方というテロワールの表現もシャンパーニュの高い精神性、誇りだとすれば、世界中、どこにいても、モードと文化と華やかさの中でマジックを生んでくれるのもシャンパーニュの魅力であり、ひとつの精神性。この時代、2010年にアンディ・ウォーホルとのコラボを選んだ理由は、単に「感覚が生んだ偶然」なのかもしれません。しかし、お互いにとっては必然だったのでしょう。ウォーホル自身がニューヨークの夜にドン ペリニヨンを愛飲していたというエピソードがありますが、アートに革命を起こし、ミュージック、サブカルチャーとの融合で一般に広またことでアートというジャンルを守ったウォーホルと、同様にシャンパーニュという存在を常に世の中に強烈にぶつけることで、逆にシャンパーニュという世界を広げてきたドン ペリニヨンブランドの取り組みはある意味同じムーヴメント。02というそのまま出したっていい存在でも、ドン・ペリはここまでやる。これもドン・ペリの凄み。

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