シャンパーニュを楽しむWEBマガジン [シュワリスタ・ラウンジ]

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SPECIAL

Champagne with Music
シャンパーニュとのマリアージュ。そこに音楽。

She keeps her Moet et Chandon, In her pretty cabinet ‘Let them eat cake’ she says Just like Marie Antoinette QUEENは、やっかいだけど魅力溢れる“KILLER QUEEN”を歌う。 ビリー・ジョエルは、“BIG SHOT”で、 Well you went uptown riding in your limousine With your fine Park Avenue clothes You had the Dom Perignon in your hand とニューヨークのサクセスストーリーの表と裏を描写する。 OASISはマンチェスターの曇天から飛翔し Some day you will find me Caught beneath the landslide In a champagne supernova in the sky Some day you will find me と、先の見えない自分と時代の中での煌きを、シャンパーニュの無数の泡と輝きに委ねる。 クラシック、ジャズ、ラウンジ&クラブミュージック… シャンパーニュとともに、お気に入りの音楽とともに、酔う時間。 あなたのセットリストは?

Select 1

■Yuuki Yoshiyama Select

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〈Music〉
・ 「Ocean’s Twelve」/ David Holmes(2004)

〈Champagne〉
・ Krug Grand cuvee

〈Comment〉
ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモン、ジュリア・ロバーツなどなど、錚々たるキャストで大成功シリーズとなったオーシャンズシリーズ。そのサントラの中でも個人的に最もこの映画の世界観を表現していると思わされるのがこの1曲。 ベラージオ、ミラージュ、MGMグランドといったベガスのカジノを舞台にするだけでなく、アムステルダムやモンテカルロといった欧州の麗しく、絢爛な雰囲気でのオーシャンズたちの犯罪劇を見事に表現。ここにシャンパーニュは切っても切り離せない存在。 エレクトロで現在を感じるけれど、クラシカルで華やか。ブレない強さを持ったこの曲とマリアージュしたいのはもちろんこの1本。人生そのものを謳歌するんだ!とモチベートされるほどの効果が得られる?!こと間違いナシ!

Select 2

■15代目 六兵衛 Select

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〈Music〉
・ 「Je chante」/ Laura Pausini(2006)

〈Champagne〉
・Ruffin&Fils の La Cuvée Volubile Brut

〈Comment〉
・ピノムニエ80%ピノノワール20%という可憐なラベルと個性的でキリッとした味わい。”Volubile”とはフランス語で”おしゃべりな”、イタリア語で”気まぐれな”(発音はヴォリュビレ)という意味。フランスやイタリアの女性をイメージするような美しく活気があり聡明な女性をイメージさせてくれるシャンパーニュ。イタリア人歌手Laura Pausini ラウラ・パウジーニの力強くキャッチーなメロディの曲『Je chante(ジュ シャントゥ)』は本来『Io canto(イオ カント)』”私は歌う”という意味の曲のアレンジ版で伊・仏語混合の歌詞。彼女の明るく通る声は正にシャンパーニュの真っ直ぐ立ち上る泡のようにハツラツとしています。

Select 3

■Takeaki Motoda Select

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〈Music〉
・「PRETAPORTER」/ 大橋トリオ(2007)

〈Champagne〉
・Henri Giraud Code Noir

〈Comment〉
円熟と円熟のマリアージュ

時計の針は深夜2時半を過ぎたころ。アンリ・ジロー・バー西梅田、週末、最後のゲストを送り出したあと、ドアを静かに閉める。店の営業が終わりバタバタと過ぎた時間から解放された。店内の照明はまだ営業中のそれのままで暗く、暖炉の炎とキャンドルの灯りが揺らめく。片づけもほどほどに、もうすこし週末の余韻に浸っていたいと思いBGMを変える。

大橋トリオ 2007年リリースアルバム「PRETAPORTER」

まったりとメローで甘く耳元で囁くように奏でる歌声と小気味よいリズム、ボリュームを上げて週末の疲れた体に浴びせ、手元のグラスに「Henri Giraud Code Noir」。
準備は整った。
さらに、寝かせておいた葉巻「Ramon Allones Special Selected」に火をつけ、燻らす。
この時点ですでに店の片づけをするあまり気はない。

誰もいない浜辺で繰り返す波のようなメロディー。ほのかに顔を紅く照らす暖炉の炎。甘く力強くエロい果実が唇を濡らし、体内に満たされていくシャンパーニュ。そしてすべてを許してくれる官能的な紫煙が体を包む。
この時点で店の片づけをする気は完全にない。
一週間を振り返り達成感と自己反省を繰り返す。ひとしきり余韻に浸り、もう何時間もそこにいるかのような錯覚に陥る。時計の針は深夜3時15分。
この時点で片づけのことなど完璧に忘れている。

さあ、帰るとするか。。。
「じゃぁ~あと宜しく」
そうスタッフに告げ、唖然とするスタッフを尻目に颯爽と店を去る。

最低な上司である!
でも今週もありがとう!
その気持ちだけは忘れない。

シャンパンと餃子の人 モトダタケアキ

Select 4

■Miho Saegusa Select

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〈Music〉
・「HANABI」/ Mr.Children(2008)

〈Champagne〉
・TAITTINGER COMTES DE CHAMPAGNE 2006

〈Comment〉
人生には沢山の素晴らしい出会いもあれば、それと同じだけの別れもある。
別れはいつだって辛いけれど、今回はなんだかいつもと違う気がする!!
戻れる事ならあの頃に戻りたい、、、。「元カレ」にそんな事を思ったのは、きっと人生初めて。。。私、格好悪いなぁ。こんなに引きずるなんて、らしくない!

そんな前向きになりたい時は(も)、決まってシャンパーニュ~。
あの力強く上昇する泡立ちは、いつだって私に力をくれる。
テタンジェ社が造り出すトップキュヴェ、「コントドシャンパーニュ」
開けた瞬間漂うあの芳醇な香りと、角々しくない優しい酸味、
円熟した厚みのあるブランドブラン、、、。
去ってしまったあの彼に、
「君に心からありがとう」と言える別れは、自分を前向きに大きく成長させてくれた。

Select 5

■Takanori Nakao Select

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〈Music〉
・「Shape of My Heart」/ STING(1994)

〈Champagne〉
・Vendeville Janisson-Baradon Epernay

〈Comment〉
ご存じ、映画『レオン/完全版』(1994)の主題歌です。
映画はニューヨークに生きる殺し屋レオンが、両親を殺された少女マチルダを偶然助けるお話ですが、歌の世界はギャンブルの話。
彼はこう歌う。

わかっているさ
スペードは兵士の剣
クラブは戦場の武器
ダイヤはこの術で得る報酬のことだということをね
だけどそれは僕のハートの形とは違う。。

シャンパーニュ業界では名うての”ハートラベル“
ヴァレンタインデーにこの曲と一緒にお楽しみください。

Select 6

■Yukinori Maeda Select

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〈Music〉
・「Clementine BEST」/ Clementine(2011)

〈Champagne〉
・DELAMOTTE Blanc De Blancs

〈Comment〉
はじめてのフランス旅行とシャンパーニュ

かれこれ10年近く前の事 初めてシャンパーニュを訪れ、ダース買いをした時の事。
その後訪れた旅行先の南仏で、海を眺めながらダース買いしたシャンパーニュを消費する。
その当時にこんな曲があったらと思った。
フランスといえばボサノバ、しかし初のフランスなので日本で聞ける曲も懐かしい。
そんな時には、日本を感じるフランスのアーティストの曲が聞きたい。
日本とフランスの橋渡し的なこのアルバム。

10年前の当時は波の音をBGMに空けたドゥラモットのブラン・ド・ブラン。
次に訪れた際には海辺のテラスで日本を感じるボサノヴァサウンドを聞きながらグラスを傾けてみたい。

Select 7

■Editor-in-Chief Iwase Select



QUEENの『Killer Queen』。歌詞に登場するモエ・エ・シャンドンが果たしてどんなものなのかてんでわからなかった小学5年生の夏。それから30年たって、シャンパーニュを飲みながらロックを聴く喜びに目覚めたのはおよそ10年前、40を迎えた晩夏。骨太だけどいつまでも新鮮さを失わない、そんなシャンパーニュを味わいながらのUK ROCKは最高のマリアージュじゃないか。

で、POL ROGER“SIR WINSTON CHURCHILL”96と THE KINKSの96年リリース、2枚組新録音&ライブベスト盤“TO THE BONE”の組み合わせ。そういやポル・ロジェを「ん? ポール・ロジャース?(UKロックの名ヴォーカリスト 現在はQUEENと活動)」と勘違いした想い出はともかく、頑固なオヤジ、でも青臭さもぜんぜん昔とかわんねー、という印象の似た者同士。KINKSは64年デビュー、ビートルズ、ストーンズ、WHOと並ぶイギリス4大バンド…だけどいつまでたっても変わらぬ身近な兄貴感があって、ポル・ロジェも名門メゾンだけど、どこか身近な頑固兄貴な感じするし。どっちも枯れ具合と瑞々しさ加減も絶妙。

シチュエーションは原稿を書き終えて解放された一人の夜。部屋の明かりを落としてオープニングの『All Day And All Of The Night』のリフと96の力強いアタックで昂ぶる。3杯目あたりでかかる枯れと甘さのスロウナンバー『Don’t Forget To Dance』から、96の骨太なくせにかろやかな甘みとともに体と心を弛緩させ、『Sunny Afternoon』『Dedicated Follower Of Fashion』で観客と一緒にサビを口ずさめば自然と笑顔の自分に戻れる。

そんな話を恐れ多くも来日中、シュワリスタ・ラウンジのイベントに来てくれたポル・ロジェ社長に語ると…「ロンドンで学んでいた時代に、kinksは好きでよく聞いていたし、ライブも行ったんだよ。そうか、アルバムがあるなら今日のパーティはそれでこう!」。その日、ポル・ロジェとkinksのコラボ。参加された方は驚かれたかと思いますけど、どうです?かっこうよかったでしょ?

当時のパーティーレポート
https://www.shwalista.jp/archive/special/120606/index.html

もうひとつおススメは過去のシュワトークでもおススメした、オランダの才人アレンジャー、ベニー・シングスのその名も“Champagne People”。
https://www.shwalista.jp/archive/talk/detail.html?talkcode=812

ヴィンテージのRMを、飾らずに楽しんだラフな夜が明けるかあけないか…、外は小雨、今日は休日…そんな日に静かな雨音とともに。シャンパーニュと音楽、自分を盛り上げ、自分に還る。素敵な時間をくれることでしょう。

※08年9月特集掲載分を加筆・再構成

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